「インフレに強い」+高配当日米株10選

💡この記事のポイント

✅ インフレ(物価上昇)とは「お金の価値が下がる」こと

✅ 価格転嫁力、資源高メリット、ディフェンシブに注目

🔎登場する主な銘柄

✅米国株:ペプシコP&Gアッヴィ

✅日本株:KDDI日本製鉄武田薬品工業

 

目次

ペプシコ<PEP>

フィリップ・モリス・インターナショナル<PM>

シェブロン<CVX>

プロクター・アンド・ギャンブル<PG>

アッヴィ<ABBV>

KDDI<9433>

日本たばこ産業<2914>

日本製鉄<5401>

商船三井<9104>

武田薬品工業<4502>

初心者の方へ

「インフレに強い」+高配当日米株10選

最近、さまざまなモノの値段が上がる「インフレ(物価上昇)」を実感することが増えたのではないでしょうか。

 

インフレとは、モノの値段が上がることで、相対的に「お金の価値が下がる」状態のことを指します。例えば、今まで100円で買えていたものが120円出さないと買えなくなるということは、手元にある100円の価値が下がってしまったことを意味します。銀行に現金を預けているだけでは、額面は変わらなくても買えるモノの量が減ってしまうため、実質的な資産は目減りしてしまうことになります。

 

このような状況下で、資産を守るための有効な手段の一つとして注目されているのが「株式投資」です。もちろん、すべての株がインフレに強いわけではありませんが、物価上昇の波を味方につけたり、影響を跳ね返したりできる企業が存在します。

 

例えば、原材料価格の上昇を自社の商品価格にしっかりと上乗せできる「価格転嫁力(値上げ力)」を持つ企業です。強いブランド力があれば、多少値上げをしても消費者は買い続けてくれるため、利益を保つことができます。

 

また、原油など資源価格の高騰が直接的な利益につながるエネルギー関連企業などもインフレには強い傾向があります。

 

さらに、景気にかかわらず一定の需要がある医薬品や通信などの「ディフェンシブ銘柄(景気の影響を受けにくい銘柄)」も、不況やインフレに対する守りの資産として人気があります。

 

そうした企業の中から「高配当」な銘柄を選ぶことで、値上がり益だけでなく、定期的な配当金による収入を得ることも期待できます。受け取った配当金は、増え続ける生活費をカバーする心強い味方にもなり得ます。

 

そこで今回は、インフレ時代を乗り切る銘柄の候補として、日米の10銘柄をご紹介します。

 

 

ペプシコ<PEP>

「ペプシコーラ」などの飲料と、「レイズ」などのスナック菓子を展開する食品・飲料の世界的企業です。強力なブランド力を背景に、コスト上昇分を消費者に受け入れられる形で値上げする力に長けています。50年以上連続増配を続けていて、S&P500配当貴族指数にも採用されています。インフレ下での安定した配当収入を期待しやすい銘柄です。予想配当利回りは3.73%。

 

フィリップ・モリス・インターナショナル<PM>

加熱式たばこ「IQOS(アイコス)」などで知られる、世界的なたばこメーカーです。たばこは嗜好品として需要の変動が比較的小さく、ブランド力も高いため、インフレ下でも価格転嫁しやすい(値上げによる販売への影響が少ない)商品の代表格です。積極的な株主還元姿勢でも知られ、高い配当利回りも魅力です。予想配当利回りは3.73%。

 

シェブロン<CVX>

米国の石油メジャー(国際石油資本)の一角です。原油や天然ガスの開発から精製・販売までを幅広く手掛けています。エネルギー価格の上昇は直接的に同社の利益を押し上げるため、インフレ時には強い味方となります。30年以上の連続増配実績を持つS&P500配当貴族指数採用銘柄で、資源高の恩恵と安定配当を狙いたい場合に向いた銘柄です。予想配当利回りは3.59%。

 

プロクター・アンド・ギャンブル<PG>

「アリエール」や「パンパース」など、毎日の生活に欠かせない日用品を世界中で展開する企業です。圧倒的なブランド力を持つため、原材料費が上がって商品の価格を引き上げても消費者が離れにくく、利益を確保しやすいのが特徴です。増配実績は60年を超えるS&P500配当貴族指数採用銘柄で、ディフェンシブ株の代表的な存在です。予想配当利回りは2.98%。

 

アッヴィ<ABBV>

世界有数のバイオ医薬品企業です。景気に左右されにくいヘルスケアセクターに属しており、高い収益力と成長性を併せ持っています。インフレに対する防御力が高いだけでなく、2013年にアボット・ラボラトリーズ<ABT>から分社化して発足以来も、増配を重ねてきた銘柄で、S&P500配当貴族指数にも採用されています。予想配当利回りは3.33%。

 

KDDI<9433>

「au」ブランドで知られる通信大手です。スマートフォンなどの通信インフラは、いまや私たちの生活に不可欠であり、不況やインフレ時でも解約されにくい安定したビジネスモデルを持っています。配当性向の目標を掲げ、20年以上も連続で増配を続けている実績は、配当重視の投資家にとって大きな魅力と言えそうです。予想配当利回りは2.96%。

 

日本たばこ産業<2914>

「JT」の呼び名で親しまれる、グローバルなたばこメーカーです。フィリップ・モリスと同様に、強いブランド力と価格転嫁力を持っているためインフレへの耐性が高く、安定して利益を稼ぎ出す構造を持っています。長年にわたり安定したキャッシュフローを生み出しており、高配当株の定番として人気を集めています。予想配当利回りは3.97%。

 

日本製鉄<5401>

国内最大手、世界でもトップクラスの鉄鋼メーカーです。鉄はあらゆる産業の基礎となる素材であり、インフレ時には鋼材価格が上昇しやすくなります。同社は原材料などのコスト増加分を製品の販売価格へ適切に転嫁(値上げ)する取り組みを進めており、高い収益力を背景に高水準の配当を実施しています。予想配当利回りは4.09%。

 

商船三井<9104>

鉄鉱石やエネルギー、自動車などを運ぶ日本を代表する大手海運会社です。インフレでモノの値段が上がり、世界的な資源需要が高まる局面では、モノを運ぶための運賃が上昇しやすく、業績の追い風となります。同社は2026年3月期前期に年間200円の配当を予想しており、さらに今期からは1株205円を起点とする累進配当を導入する方針です。予想配当利回りは2.91%。

 

武田薬品工業<4502>

国内最大級の製薬会社で、世界中で医療用医薬品を展開しています。医薬品は人々の健康に欠かせないため、景気や物価の動向に左右されにくく、安定した需要が見込めるディフェンシブ銘柄です。同社は「毎年の一株当り年間配当金を増額または維持する」という累進配当方針を掲げており、長期保有の安心感がありそうです。予想配当利回りは3.44%。

 

※ご紹介した予想配当利回りは、2026年4月7日終値時点の情報を元にしています。

 

 

初心者の方へ

一口に「インフレに強い」と言っても、このようにいくつかのタイプがあります。ブランド力が強く、比較的値上げしやすい、あるいは需要がぶれにくいディフェンシブなタイプは、状況に関わらず比較的安定した業績や配当金が期待できそうです。一方、資源高や運賃高など市況の追い風を受けやすいタイプの場合は、状況が変化すると業績や株価がブレやすい可能性があります。ご自身の投資目的や方針に応じてご検討ください。

 

また、業績や事業環境によって、配当方針が見直されることもあります。配当利回りだけでなく、事業内容、利益の安定性、株主還元方針も確認しましょう。

 

 

記事作成日:2026年4月8日

 

 

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